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Welcome to Canvas!!

音楽で紡がれる、或る少女と大地の物語。

「キャンバス大陸」。
そこは未知と栄華、退廃と進化の大地。
そして、魔法と科学が共存する世界である。

一見して自由にあふれているこの地では、ある組織によって厳戒な統制のもとに成り立っている。
大陸魔法管理機関レグルスである。
彼らは魔法を始めとした超常的な力を抑制し、科学によって統制を行うことで、
終末戦争によって退廃したこの大陸を現在まで再興してきた。

その中で、音楽を始めとした芸術も、不特定多数に不確定な力を与える魔法の一種であるとし、
それらは長く取り締まられ、限られた人にのみ、それを嗜む権利が与えられるようになった。

そんな世界に、ある一人の少女がいた。
名は「ナナコ」。
半人半獣、ほとんど耳だけしかその血は残ってはいない上に、
ほとんどお飾りのようなものだが、それが彼女の個性でもある。
​彼女は幼い時から音楽を知り、そして好んで歌うこともあった。
メカスラムから一歩も出たことのない彼女にとっては、
世界の仕組みなどどうでも良いことであり、
メカスラムという集落自体も半ば無法地帯と化しているがゆえに、
ナナコの「おんがく」を止める者はいなかった。

​だが、ある日それは一変することとなる。
新任のレグルス捜査官シックスによって、メカスラムの管理の対象となることになった。

どうやら、ナナコの「おんがく」が彼らの耳に届いてしまったらしい。
ナナコは初めて、音楽が規制されている事実を受け止めることになる。

自分がいてはメカスラムの住人達に迷惑が掛かってしまう。
監視の目から逃れるように、ナナコは期
せずしてメカスラムを出ることになり、
​捜査官シックスもまた、彼女を追うことになるのだった......
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